兵庫県猪名川町猪名川サーキットトライアルパーク
『その他』 全日本トライアル選手権は日本各地で開催されるので、兵庫県で観戦出来るのは年に1回しかない。
過去のトライアルブーム(個人的な私感)
バイクのモータースポーツとしては大きく分けてロードレース、モトクロス、トライアルの3種目があるが、この内、日本ではトライアルの人気が薄く、バイクマニアでも競技、観戦をする方は少ない様に思える。
一時、日本のバイクメーカー4社から公道を走れるトライアル車が販売された時にはトライアルブームとなったが、市販トライアル車で河川域、ハイキング道を走行する輩が増え出して規制が強まり、その後にトライアルファンが衰退してしまった。日本のメーカーもナンバーの取れるトライアル車の製造販売を辞めてしまい、トライアルブームは終わってしまった。
現在、ナンバーの取れない競技用トライアルバイクを販売しているのは
日本ではホンダ1社のみであるが、トライアル競技の盛んな欧州では沢山のメーカーが製造、販売している。
補足:日本バイクメーカー4社が市販トライアルバイクの製造販売を辞めたのは、バイク大国のアメリカで 「遅乗り競争」と言われ、トライアル競技がまった普及せずにトライアル車がまったく売れなかった要因もある。
トライアル競技嫌いのアメリカ人
モータサイクル大国のアメリカではスーパークロスを始め、スピード競技は大好きであるが、国民性に合わないのかトライアル競技は嫌いな様である。
しかし、1979年のトライアル世界選手権ではアメリカ人のバニー・シュライバーがチャンピオンになっている。 モトクロスレースではアメリカ、ヨーロッパでではまったく勝てない日本人であるが、トライアルでは2004年に藤波貴久氏がチャンピオンを獲得している。
カワサキのトライアル競技専用車
1975年の全日本トライアル選手権を制したのはカワサキ契約ライダーの加藤文博氏であり、加藤文博氏をチャンピオンに押し上げるべく専用設計されたのがKT330であった。
このトライアル車は加藤文博氏のオーダーメイドであり3台のみ製作された。
全日本トライアル選手権第5戦
Road Map :猪名川サーキットの裏山、現在は使用禁止となっている。
Route Map:トップライダーを追って急斜面を歩くことになる。
大半のギャラリーはお気に入りのトップライダーのトライを
見たいので、トップライダーを追って急斜面を上る必要がある。
上位10名しか登録されないA級スーパークラスのリザルトのみ掲載しました。
個人的には 黒山一郎さんの息子であり、幼少の頃から知っている 黒山健一さんを応援しています。
選手はセクションまでバイクで走って行くことが出来るが、
ギャラリーはそれを追って登山道を歩くことになる。
開会式では選手紹介が行われる。
セクションの設定はスーパーA級のみ難度が高く、
赤色のマーカーで ”IAS”で示されている。
一般的にはサポータは付いていない。
ランキングで上位選手のみであるが、転倒した時に
ライダーがケガをしない様にサポータが付いている。
歩いて上るのが困難な急斜面にスーパーA級用のセクションが設定してあった。
細かいルールは割愛するが、地面に足を着かずにセクションを抜けると
満点の5点が得られる。細かいルールはルールブックを参照下さい。
難しいセクションにはアクシデントを期待したギャラリーが集まって来る。
A級以下のライダーは危険な岩を通らないコース設定になっている。
赤いマーカーのある岩はスーパーA級のみのセクションとなる。
沢水が流れる岩面を難無く上って来た。
危険過ぎると思われるセクションは5点を失うがパスすることが
出来る。 崖から落ちてマシンを壊す、ライダーがケガをする
ことを思えば、パスする方が得策である。
”遅乗り競技”と言われながらもセクション内は規定時間で抜ける必要がある。
モトクロスレース程ではないが、静かな山中に排気音を響かせている。
ギャラリーはそれなりの山歩きを覚悟する必要がある。
ベテランのギャラリーは長靴で足元を固めている。
排気量に制限は無く、欧州車は2stエンジンが多い。
初期のトライアル車はオフロードバイクと余り変わらなかったが、
時代と共にトライアル競技に特化して来て、足付き性を良くする為に
シートは無くなり、ガソリンはフレーム内に少し入っているだけ。
ヤマハはDOHCエンジンを搭載しているが、このエンジンは
MX車用エンジンの転用かも知れない。
ホンダのみ競技用トライアル車を販売している。
”必見”
1975度全日本トライアルチャンピオンになった ”加藤文博”ライダーと
”KT330”トライアル専用カワサキファクトリー車。
2006年度